脂質の種類とは?良い脂質・悪い脂質の違いと選び方

食事・栄養

脂質には「良い脂質」と「悪い脂質」があると言われ、種類によって体への影響が異なります。摂りたい脂質と控えたい脂質を見分けることは、健康的なダイエットを進めるうえで役立つと思います。

脂質の基本:引き算で見る脂質の役割

ダイエットの基本は、入ってくるカロリーと出ていくカロリーの引き算です。脂質は三大栄養素のなかで最もカロリーが高く、1gあたり9kcalあります。

これは糖質やタンパク質(どちらも4kcal/g)の2倍以上。だから「脂質=太る」というイメージを持つ人も多いでしょう。

ただし、脂質にも種類があります。カロリー収支という引き算をプラスにするために必要なのは、脂質をゼロにすることではありません。種類を選ぶことです。

良い脂質は体内の代謝を整える働きが期待され、悪い脂質は炎症などの面で好ましくないとされています。同じカロリーでも、体への影響は違うと考えられています。

脂質の種類:飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

脂質は大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。さらに不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。

飽和脂肪酸

主に動物性の脂肪に多く含まれます。バター、ラード、牛脂、肉の脂身などが代表例です。常温で固まりやすい性質があります。

摂りすぎると血中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)を増やし、動脈硬化のリスクを高めるとされています。摂取量の目安は総エネルギーの7%以下とされることが多いので、気になる方は最新の公的な基準を確認してみてください。

一価不飽和脂肪酸(オメガ9)

オリーブオイル、アボカド、ナッツ類に多く含まれます。オレイン酸が代表的な成分です。

LDLコレステロールを下げる方向に働くとされ、比較的酸化しにくいので加熱調理にも向いているといわれます。

多価不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ6)

体内で合成できない「必須脂肪酸」を含むグループです。オメガ3系とオメガ6系に分かれます。

オメガ3系は青魚(EPA・DHA)、亜麻仁油、えごま油などに含まれます。抗炎症作用があるとされ、血液の流れとの関わりも研究されています。

オメガ6系は大豆油、コーン油、サラダ油などに多く含まれます。適量なら問題ありませんが、現代の食生活では摂りすぎになりやすいといわれます。

良い脂質と悪い脂質の見分け方

良い脂質とは

良い脂質とは、体の炎症を抑える、ホルモンバランスを保つといった働きが期待される脂質のことです。具体的には以下のようなものです。

  • オメガ3系脂肪酸:サバ、イワシ、サンマなどの青魚、亜麻仁油、えごま油
  • 一価不飽和脂肪酸:オリーブオイル、アボカド、アーモンドなどのナッツ類
  • 中鎖脂肪酸:ココナッツオイル、MCTオイル(体内で素早くエネルギーに変わりやすいとされる)

これらは積極的に摂りたい脂質です。ダイエット中でも、一日の摂取カロリーのうち脂質は20〜30%程度が目安とされています。

悪い脂質とは

悪い脂質は、摂りすぎると血管や代謝に好ましくない影響を与える可能性があるとされる脂質です。

  • トランス脂肪酸:マーガリン、ショートニング、市販の焼き菓子や揚げ物に含まれる人工的な脂質
  • 過剰な飽和脂肪酸:加工肉、ファストフード、スナック菓子などに多い
  • 酸化した脂質:古い油で揚げた食品、開封後長期間放置した油

特にトランス脂肪酸は、使用を規制する国もあります。日本では表示が義務づけられていませんが、できるだけ避けたい脂質だと思います。

日常生活で良い脂質を選ぶ仕組み

脂質選びは、「頑張って良い油を選ぼう」では続きません。仕組みで選ぶのです。

キッチンに置く油を変える

サラダ油を捨てて、オリーブオイルだけにする。選択肢を減らせば、迷いません。調理のたびに「どっちがいいかな」と考える余地をなくすことが大事です。

加熱用にはオリーブオイル、ドレッシングや仕上げ用には亜麻仁油かえごま油。これだけ決めておけば、判断する必要がなくなります。

外食では魚を選ぶルールをつくる

外食時は「迷ったら魚」というルールを一つ持つだけで、良い脂質の摂取機会が増えます。ランチの定食、居酒屋のメニュー、コンビニ弁当。どこでも使える単純なルールです。

これも意志ではなく、ルール化による仕組みです。考えずに選べる状態をつくることが続ける秘訣です。

間食をナッツに固定する

お菓子を食べたくなったら、無塩のミックスナッツを一掴み。これだけ決めておく。ナッツには良質な脂質とタンパク質、食物繊維が含まれ、満足感も高い。

小分けパックを常備しておけば、選ぶ手間もありません。気分ではなく、環境で選ぶ仕組みです。

仕組みで選ぶ:続けるための考え方

脂質選びも、あれもこれもと特別な油を集めるのではなく、オリーブオイルと青魚というシンプルな選択を続けるのが良いと思います。

その場の気分で選ばず、あらかじめ決めたルールに従って淡々と続ける。これが凡人の戦い方だと思います。

脂質摂取のバランス:オメガ3とオメガ6の比率

良い脂質のなかでも、オメガ3とオメガ6のバランスが大切だといわれます。理想的な比率については諸説あり、現代の食生活ではオメガ6に偏りやすいとされています。

オメガ6は大豆油、コーン油、マヨネーズ、ドレッシング、加工食品に多く含まれます。意識しなくても過剰摂取になりやすいのです。

一方オメガ3は意識的に摂らないと不足しやすいといわれます。週に2〜3回は青魚を食べる、小さじ1杯の亜麻仁油をサラダにかける。こうした小さな仕組みが役立つと思います。

脂質を減らすのではなく、種類を変える

ダイエット中に「脂質を減らす」ことだけを考えると、不足による体調面の影響や、満腹感が得られにくいことでの食べすぎにつながる可能性があります。

大切なのは、脂質の「量」ではなく「質」です。悪い脂質を減らし、良い脂質に置き換える。この発想が重要です。

例えば、揚げ物をやめて焼き魚にする。マーガリンをやめてオリーブオイルにする。スナック菓子をやめてナッツにする。引き算と足し算をセットで考えるのです。

脂質の種類を見直すことは、カロリー収支を整える一つの方法になると思います。

脂質には良い脂質と悪い脂質があり、種類を見分けることが健康的なダイエットの鍵です。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を避け、オメガ3や一価不飽和脂肪酸を意識的に摂る。

ただし、毎日「今日は良い脂質を摂ろう」と頑張るのは続きません。キッチンの油を変える、外食では魚を選ぶ、間食をナッツにする。こうした仕組みをつくることで、意識せず続けられる状態になります。

ダイエットも気分ではなく仕組みで続ける。あなたのキッチンには今、どんな油が置いてありますか?

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※本記事は2026年6月時点の情報です。税制・制度・各種条件は変更される場合があるため、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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